名古屋工業大学 社会工学科

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創造工学課程の皆さんへ ―環境都市分野Q&A-

本ぺージは、環境都市分野で学ぶ魅力について、Q&A形式でポイントをまとめています。是非ご覧になってください。

Q.環境都市分野は何を学ぶ分野なのでしょうか. 

A.環境都市分野では, 土木工学,英語表記ではCivil Engineering(シビル・エンジニアリング)を学びます.土木と聞いて土木作業をイメージされる方がいるかもしれませんが, 実際は社会基盤を形成するための壮大な学問であり総合科学です.現代社会は気候変動に代表される地球規模の課題を抱えており、SDGs(持続可能な開発目標)の達成は現代を生きる我々が成し遂げなければなりません.17の目標をみれば、土木は住み続けられる街づくり(目標11)、水インフラ対策(目標6)、クリーンエネルギー(目標7)、資源循環(目標12)、気候変動対策(目標13)、生物多様性(目標14・15)といった幅広い目標の達成に不可欠です.環境都市分野で養われる幅広い視野で分野横断的な社会問題の解決を目指しませんか。

Q.情報工学に興味を持って入学してきました. 環境都市分野は何を学ぶところかピンときません. 

A.環境都市分野は,社会基盤(インフラストラクチャー)の次世代の担い手を育成します. Society 5.0ではICT技術を活用したスマートシティの実現が掲げられていますが,土木分野で扱うデータは社会に与えるインパクトやスケールが大きく,データの質も幅広いです.情報に興味を持っている学生にとって環境都市で学ぶ最大の魅力は,対象データの学術的な幅の広さと,その意味を学べる点にあります.データ処理の基本となる数学や統計学はもちろんのこと,データの持つ物理・化学・生物学的な意味を座学,実験,現場を通じて学ぶことは,技術者として生きるキャリアにおいて大きな強みになります.

Q. 土木工学で扱うデータにはどのようなものがありますか?

A. 道路,地下鉄をはじめとした交通ネットワーク情報,海上と陸上の物流の接点となる港湾のIoT情報,気候変動に伴う豪雨や高波,高潮などの防災情報, 災害対策に必要な森林からの流出流量や河川水位,堤防内の地盤の浸透流量や地盤骨格の歪み等があります.巨大構造物を長寿命化するためのIT活用も行われています.さらに, 環境,生態系,経済という個別パラメータを統合し持続可能な社会を築く挑戦も始まっています.まちづくりの要となる合意形成において,これらの情報を活かすためには,背後にある土木の理論や経験が不可欠です.

 

Q. 土木は建築とは何が違うのですか?

A. 建築が建物(点)に焦点をあてるのに対し, 土木は道路や橋(線), そして街(面)をつくる規模の大きなプロジェクトを担っており,言い換えれば土木は地図をつくる,または国をつくる分野といえます. 土木の現在の課題は社会の発展と持続可能性の両立・そして激甚化する災害から社会を守ることにあります.土木はこれらの社会が直面する課題の最前線で課題の解決にあたるため, 細分化する理工学問から選りすぐった幅広い学習に基づき総合的な意思決定が行える教育を行っています.

 

Q. 将来の就職先にはどのようなものがありますか?

A. 環境都市分野は110年を超える歴史があり, 国,県,市(公務員)や電力・ガス・通信会社道路・鉄道会社,等,コンサルタント会社,建設会社等,学んだことを活かせる幅広い就職先があります. 過去の卒業生の就職先も是非参考にしてみて下さい.

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