名古屋工業大学 社会工学科

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土木学会中部支部研究発表会 優秀講演者賞を受賞

 

本学より10名が土木学会中部支部研究発表会 優秀講演者賞を受賞しました.おめでとうございます!

・水野 壮一郎(I-20):当て板補修部の板幅に着目した荷重伝達機構に関する解析的検討

・伊藤  瑞基(II-06):杭群周辺の河床変動に及ぼす杭群密度および配置方法の影響

・増岡  晃大(II-32):樹木年輪セルロースの酸素同位体比と古文書記録を用いた南西諸島における気候の検討

・花田   響(III-11):複合型改良体を用いた浮き型格子状地盤改良による液状化対策効果

・伊藤  隆也(IV-21):幹線道路における電動キックボード利用者の道路環境に対する評価要因分析

・矢野  稜典(IV-32):官庁街RABにおける車両挙動と通行ルールの認知度に関する分析

・岩尾  駿平(IV-40):名古屋市基幹バスレーンの交差点安全性に関する分析

・内生蔵 達也(IV-43):災害リスクと平常時のコストを考慮した最適土地利用モデルの提案と適用

・島田 壮一郎(IV-67):まちづくり活動への参加意志と対人不安の関係についての分析

・長橋   航(VII-01):アノード構造の違いが下水からの電流生産に与える影響評価

 

岩尾 駿平「名古屋市基幹バスレーンの交差点安全性に関する分析」

名古屋市では基幹バスの中央走行方式バスシステムが導入されていますが、交差点の道路構造が複雑になる場合が多く、事故の危険性が高まることが懸念されています。そこで、現地調査に基づく挙動分析から通行車両の潜在的危険性を評価しました。その結果、基幹バスレーンの走行車両の高速度かつ減速幅が大きい危険な状況が確認され、右折車線での追突危険が高まる可能性を示しました。

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伊藤 隆也「幹線道路における電動キックボード利用者の道路環境に対する評価要因分析」 

近年、新たな交通手段として電動キックボードに対する期待が高まっているが、安全性の問題が指摘されている。そこで本研究では、走行調査を行い、アンケートと交通状況データを取得し、電動キックボード運転者の道路環境に対する評価要因の分析によって、本モビリティが走行する際の課題点を明らかにする。その結果、電動キックボードは、自転車よりも路面舗装による振動の評価が悪くなることが分かった。また、電動キックボード走行時は、二輪車と大型車の台数が少ないこと、路肩が広く、運転に慣れると安全性に対する評価が高くなることが明らかになった。

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矢野 稜典「官庁街RABにおける車両挙動と通行ルールの認知度に関する分析」

近年、我が国においてラウンドアバウトの導入が進んでいるが、多くが利用者の少ない住宅地や市街地に設置されている。そこで本研究では、外部観測調査とアンケート調査を行い、交通量の多い官庁街無信号交差点におけるRAB設置が自転車・自動車利用者の挙動に与える影響と通行ルールの認知度を分析した。

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島田 壮一郎「まちづくり活動への参加意志と対人不安の関係についての分析」 

住民参加によるまちづくり活動への参加意志が対人不安と関係しているかを明らかにするために、対人不安と各まちづくり活動への参加意志についてアンケート調査し、まちづくり活動の種類によって対人不安と参加意志の関係を分析することで対人不安の高い人でも参加しやすい活動の形式を明らかにした。その結果、関わりの少ない活動では対人不安と参加意志の関係が弱いことが分かった。

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内生蔵 達也「災害リスクと平常時のコストを考慮した最適土地利用モデルの提案と適用」

近年、都市は相次ぐ自然災害や人口減少、インフラ維持管理費用の増大のリスクにさらされている。本研究では、それらのリスクを総合的に見たときに、人々の居住施設、開発地域をどのように配置すればよいかを示すための最適土地利用モデルを開発した。高知県黒潮町を対象として500mメッシュ単位の数値計算をおこなった結果、災害リスクと平常時のコストのトレードオフ構造が明らかになったほか、都市機能をどこに集約すべきか、そのおおよその空間的分布を示すことが出来た。

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増岡 晃大「樹木年輪セルロースの酸素同位体比と古文書記録を用いた南西諸島における気候の検討」

奄美大島に生育していた松の大木の樹木年輪セルロースの酸素同位体比記録を用いて、南西諸島周辺における1800年代以降の気候の特性について検討を行いました。奄美の古文書に「春の長雨」の記録がある年の年輪酸素同位体比が特徴的な変動を示していることに着目し、近年の酸素同位体比と相対湿度データの関係を解析することにより、古文書記録や気象観測データが得られない期間について同様の事象が起きた年やその規模を推定しました。

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水野 壮一郎「当て板補修部の板幅に着目した荷重伝達機構に関する解析的検討」

鋼構造物の腐食に伴い減肉した鋼材の性能回復をするための補修方法の一つに、当て板補修があります。しかし、当て板補修部の荷重伝達機構については未解明な点が多く設計方法が確立されておりません。本研究室では,板厚及びボルト本数に着目した研究やすべり係数に着目した研究が行われており、当て板補修部では母材に母材断面積率の1割増し程度の荷重が伝達されることがわかっております。本研究では、当て板補修部の板幅の変化が荷重伝達に及ぼす影響を明らかにしました。

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図-1 当て板補修施工例

 

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図-2 Mises応力コンター図(板幅140㎜)

 

今後の抱負

 

岩尾 駿平さん

この度はこのような賞をいただき、大変光栄に思います。本研究を進める上で、日々助言を頂いている鈴木先生をはじめ、研究室の同期や先輩方には大変お世話になり、深く感謝いたします。今後、大学院でもより一層研究に励みたいと思います。

伊藤 隆也さん

この度はこのような賞を頂き大変光栄に思います。日々ご指導いただいた鈴木先生をはじめ、研究室のメンバーに深く感謝いたします。就職し、研究分野に関わる機会が少なくなると思いますが、研究分野の発展にわずかでも寄与できるよう邁進してまいります。

 

矢野 稜典さん

このような賞をいただき、大変嬉しく思います。本研究を進める上で、日々助言を頂いていた鈴木先生をはじめ、研究室の同期や先輩方には大変お世話になりましたこと、深く感謝いたします。大学で学んだことを社会人生活に生かして、日々の業務に励んでいきます。

 

 

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島田 壮一郎さん

今回、このような賞をいただき、大変光栄に思っております。本研究は、研究室で得た経験をもとに発案したもので、研究を進めるにあたっても様々な方にご協力いただいて実行することが出来ました。今後も皆様への感謝の気持ちを忘れず、様々な出会いを大切にし、研究を進めていき恩返しができるようにしたいと思います。

内生蔵 達也さん

この度、優秀講演者賞をいただき、大変嬉しく思います。教授 秀島栄三先生、助教 中居楓子先生、東北大学助教 大窪和明先生には多忙であるにもかかわらず、ご指導をいただきました。この場をおかりして、感謝申し上げます。今後は、災害に強い日本、人々の生活をより安全なものにすべく、研究に励んで参ります。

 

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増岡 晃大さん

今回使用したサンプルには年輪酸素同位体比の未測定期間があるため、まずはその期間についての測定を進め、過去約220年間の連続的な酸素同位体比記録を得たいと考えています。さらに、今後データを増やす中で、今回の発表で対象とした「春の長雨」以外の事象にも同様の手法が適用できないか検討するとともに、本州など周辺地域の年輪酸素同位体比記録とも合わせ、梅雨季などの気候の特徴が長期的にどう変化してきたかを明らかにしていきたいです。

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水野 壮一郎さん

この度はこのような賞を頂き、大変光栄に思います。今回の優秀講演賞は、日々ご指導頂いている永田和寿先生をはじめ、研究室のメンバーの方々から協力をいただいてできた成果だと考えています。今後は一層気を引き締めて研究分野の発展に貢献できるように研究に励みたいと思います。

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